航空の専門学校&スクールガイド
航空整備・パイロットの用語集

航空整備・パイロットの用語集

国際機関および法令

国際民間航空条約
現在の民間の国際航空を発展させた条約。1944年、シカゴにて第2次大戦後の国際民間航空の領空主権や法的地位をまとめた条約で、 シカゴ条約ともいう。1947年には国際民間航空機関(ICAO)として発足し、日本は1953年に加盟。日本の航空法はこの条約に基づいて作られている。 なおパスポート(旅券) の記載事項・体裁も、ICAOが発行するガイドライン文書に基づいて基本的な仕様が共通化されている。
国際民間航空機関
(=ICAO、International Civil Aviation Organization)。国際連合経済社会理事会の専門機関の一つで、国際民間航空が安全に発達することが目的。国際航空運送業務が機会均等主義に基づき健全かつ経済的に運営されるように各国の協力を図り、国際航空運送やハイジャック対策のための条約作成や国際航空運送に関する国際基準、勧告、ガイドラインの作成を行う。
国際航空運送協会
(=IATA、International Maritime Dangerous Goods Code)は1945年に設立した国際線を運用する航空会社、旅行代理店、その他の関連業界のための 団体で、日本航空、全日空を含む世界の大手航空会社が約230社加盟している。事実上のカルテル料金体系を指摘されることも多いが、格安航空会社の台頭など1980年代半ばに価格競争が進んだ結果、割引運賃を導入している。
航空法
空の安全と危険防止を目的とし、国際民間航空条約(1944年)に準拠するかたちで制定される。航空従事者の登用(22条?36条) や航空運送事業の安全性(100条?125条) など、現在民間航空を規定する法令。また、航空機の旅客にも適用されるものとして、便所において喫煙する行為や、携帯電話などの正当な理由のない使用また客室乗務員に対するセクハラ等の迷惑行為における罰則についても言及している。

資格

定期運送用操縦士
飛行機、ヘリコプターおよび飛行船を機長として操縦するための資格。他の搭乗員に対して指示・命令を出し、指揮をとるのが役目であるが他の輸送機関と違い、自ら操縦を行うのが通常とされる。航空機の種類(飛行機か飛行船か、など)、等級(陸上単発ピストンか陸上多発タービンか、など)により区分され、試験は年3回実施。21歳以上の年齢制限のほか、一定の飛行経歴が条件である。
自家用操縦士
無報酬で飛行するための資格。車の普通免許(第一種・白ナンバー)にあたるもので、 「操縦練習飛行許可」という許可証と航空身体検査証明を取得し、指導員役の有資格者が副操縦士席にいれば飛行は可能。学科試験が年2回以上で合格後に、実技試験を実施。飛行機の場合、17歳以上の年齢制限のほか、一定の飛行経歴が必要。
一等航空整備士
航空整備士は、いわゆるシップ整備用資格で、飛行機の性能又は整備の難度により区分される。一等は国内航空会社の大型機の整備全般を業務範囲とする資格。試験は年2回実施され20歳以上の年齢制限のほか、整備経験が必須だが、無資格では就職が厳しいと言われている。そのため、二等航空整備士の資格の取得可能な専門学校に入り、合格する必要がある。
二等航空整備士
いわゆるシップ整備用資格で、中小型機の整備全般を業務範囲とする資格。航空会社の整備部門にて、実務経験によって取得できるが、そもそも無資格では就職が厳しいと言われている。そのため、二等航空整備士の資格の取得可能な専門学校に入り、合格する必要がある。飛行機の場合、19歳以上の年齢制限と整備経験が必要とされる。年2回実施。
一等航空運航整備士
いわゆるライン整備用資格で、大型機の飛行間点検整備を行い、確認行為をすることが出来る資格。代表される作業はタイヤ、ブレーキ、酸素ボトル、一部の計器等の交換作業等。近年、在学中から大型機に触れる機会を増やし、この資格が取得できるコースを開設する学校も多くなってきている。
二等航空運航整備士
いわゆるライン整備用資格で、中小型機の整備全般を業務範囲とする軽微な整備資格。18歳以上、2年以上の整備の経験を有すること(技能証明を受けようとする航空機と同等以上の者で6ヶ月以上の経験が必要、また、整備に関わる訓練課程を終了した場合は1年以上の整備経験を有すること)
航空工場整備士
整備や改造後の航空機が基準に適合しているかどうかを機体、ピストン発動機、タービン発動機、 プロペラ、計器など計9つの専門分野ごとに検査する資格。試験は年2回実施され、21歳以上の年齢制限と一定の整備経験が必要。年2回実施され、4科目を3年間で合格すれば合格となる。
航空通信士
航空機に乗り込み、航空機内の無線設備を操作して地上の管制官や他の航空機と交信を行うための資格。第一級総合無線通信士、第二級総合無線通信士、航空無線通信士のいずれかの資格を既に保持していることが受験条件となる。最近は通信手段の発達により、機長などが航空通信士の業務を兼ねるケースが増えているため、海上保安庁しか航空通信士の採用をしていない。
航空士
飛行機の中で現在地の把握、進路の測定、飛行データの算出を行なう、“フライトナビゲーター”とも言われる資格。一等と二等に分かれ、一等は位置、進路の測定、航法資料の算出の業務、二等は位置、進路の測定、航法資料の算出(天測以外)で、航法基準目標物地点間が1300kmを超えない範囲での業務を行う。
航空無線通信士
総務省管轄下の資格のうちの1つで、航空機に設置されている航空機局や、航空機と通信するために地上に設置される航空局の無線設備を操作する ために必要な資格。国土交通省管轄下の航空通信士は航空機に乗り込んで無線設備の操作を行う資格であり別もの。運航管理者(ディスパッチャー)や、空港のグランドハンドリング業務などの方面における就職に必須である。
航空特殊無線技士
総務省管轄下の資格のうちの1つ。いわゆる航空無線通信士の下位資格で、測量や農薬散布、報道などの目的で企業が所有している航空機、 あるいは自家用航空機など、航空運送事業用ではない航空機に開設した航空機局や航空交通管制用ではない航空局の無線設備を扱うために必要な資格。国内通信に限られる。年3回実施され、日本無線協会による養成課程講習会を受講し、修了試験に合格することでも取得できる。

主要機関

管制塔
航空機に対し、無線電話・レーダーなどにより、離着陸及び航行の安全に必要な指示を与え、また、情報の提供を行うなどの航空交通管制業務に従事する場所。航空管制官は国土交通省航空局または航空自衛隊・海上自衛隊・陸上自衛隊に所属する国家公務員であり、航空保安大学校等において一定期間研修・教育を受けたのちに航空交通管制部、空港において更に実地訓練を受ける。
空港
空港ではさまざまな人々が働いている。CIQに関わる職員も入国審査/警備官(法務省)、税関職員(財務省)、検疫所職員(厚生労働省)、動植物検疫所職員(農林水産省)など多数の関係省庁との連携が日常的に行われており、航空会社や整備会社、空港ビル管理会社など民間企業も多く集まり、またさまざまな国の人が行き交う。なお空港は経営主体も多種多様で、成田などは民間管理だが、新千歳空港は国による管理である。
航空会社
80年代半より価格競争が進み、IATAの事実上のカルテル料金体系が崩壊した航空業界は格安航空会社の起業が相次いだ。さらに2001年の同時多発テロにより旅客数の低下や保険料の高騰を招き、アメリカでは2005年までに大手7社のうち4社が経営破綻している。とはいえ、格安航空会社も東南アジアやアフリカ諸国で事故が多発しており、さらに2008年に入ってからの燃料の高騰を受けて本格的な淘汰が始まっている。

関連機関

航空自衛隊
陸・海・航でもっとも新しい部門。戦闘機、早期警戒機、輸送機、誘導弾など内外の環境の変化に対応した充実の装備を整えており、直接及び間接侵略に対し日本を防衛することを主たる任務とする防衛組織。航空学生は若いうちに飛行教育を開始するため、パイロット・戦術航空士としての技量は一般に優れており、その資質を活かし民間航空会社への就職を目指すものもいる。
国土交通省
国土の開発および保全を目的に社会資本の整合的な整備、交通政策の推進、気象業務の健全な発達並びに海上の安全及び治安の確保を図ることを 任務とする。航空関連事業全体を保管し、運送事業、飛行機の登録、騒音・環境対策、パイロット育成、管制体制を整備する。空港法や航空法に沿って、航空会社によるコスト構造改革の促進、航空需要の喚起、事業環境の整備といった経済対策も行っている。
海上保安庁
国土交通省の外局である海上保安庁は、密漁・密輸等の海洋犯罪の取り締まり、海洋測量・灯台の保守等の海洋交通保安業務、海難救助当を担う。 海上保安庁の航空機は、自家用航空機に区分される。海上保安庁のパイロットになるには、海上保安学校航空課程に入学し、卒業後の研修を経て、事業用操縦士の免許を取得する。もしくは海上保安大学校に入学し、専攻科修了後に一定期間研修を受け、事業用操縦士の免許を取得する。
警視庁
東京都公安委員会の管理下で、首都警察のため他の道府県警と区別する「警視庁」という名称を使用。警視庁航空隊はヘリコプター部隊であり、全国の警察航空隊の中でも最も規模が大きい。要請があれば、日本全国に出動しており、救助活動や事件発生時の犯人確保を担っている。パイロットは、実務1年以上の警察官で適性試験に合格者した者を操縦士候補生として航空隊に配属。数年の操縦士教育を経て事業用操縦士の免許を取得する。
東京消防庁
消防政策を管轄する総務省消防庁とは別。首都東京を管轄し、また東京都内の市町村の消防業務を担当する消防本部。東京消防庁航空隊は ヘリコプターによる各種消防・救急活動を任務とする部隊で適性検査に合格した消防官が操縦士候補生として航空隊に配属され、数年の操縦士教育を受けて事業用操縦士の免許を取得する。整備士になるには、主に二等航空整備士以上の資格を有することが必須。
航空大学校
操縦技量に加え、優れた判断力、安全に対する強い意識と責任感を要請する当校は、日本で唯一の公的な操縦士教育訓練機関。JALやANAなどの大手航空会社でパイロットになる道として、競争倍率は毎年高い。また国公立大学程度の学費を払うだけで、パイロットに必要な資格が取得でき、さらに大手航空会社は航空大学校だけの別枠での採用枠を設けているという。

その他

アビオニクス
アビオニクスは航空機に搭載され飛行のために使用される各種電子機器のこと。現在、現在電子化・自動化が進む中で、 空中衝突防止装置(TCAS=Traffic alert and Collision Avoidance System)など航空法でも装備を義務付ける改正がなされている。なお宇宙船や探査機に使う電子機器や航空機を地上で支援する整備士が使う通信機器もアビオニクスに含まれる。
グランドハンドリング
グランドハンドリングとは航空輸送における空港(地上)業務の総称。具体的には航空機の到着から出発までの支援業務を担当し、誘導(マーシャリング)、 搭乗橋(PBB=PassengerBoardingBridge)やステップ車の装着・離脱、航空機のプッシュバック作業などを安全かつ確実に行うこと。それぞれの業務に応じて「大型特殊自動車免許」「危険物取扱者」などさまざまな資格が必要になる。
航空機
飛行機、回転翼航空機、複合回転翼機、滑空機(グライダー)、飛行船、気球を含む大気圏内を飛行する有/無人機のこと。航空従事者は、航空機の種類・航空機の等級・航空機の型式などによって区別される。たとえば一等航空整備士と二等航空整備士では、飛行機の性能又は整備の難度により分類され、さらに一等航空整備士の場合、B-747と,A340というように型式で分かれていく。
出入国管理
出入国管理のことで、国境(または空港)での出入国審査のこと。外国との人的な交流の調整や規制を行う。パスポートとE/Dカードを提示し、滞在が許可されるとパスポートの査証欄に入国スタンプが押される。E/Dカードとは、出入国管理カードのことで、国際線の飛行機の機内(もしくはチェックイン時)で配られ、現地到着後すぐに提出する。※また審査のレベルは国によって異なり、アメリカや日本では指紋採取を行う。
フライトシミュレーション
飛行の操縦訓練、搭乗体験をするために飛行状況を模擬すること。航空機の操縦室の一部を模擬しており、通常航空機に装置されている計器類を搭載もしくは模倣し、計器飛行状態で飛行中の状況を表現できるものとされる。パイロットになるための評価基準の一環でもあるため、市販されているパソコン用のフライトシミュレーションゲームで手順を覚えたハイジャック犯などが、実際にハイジャック事件を起こす事もあった。

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